7.97.2 UPDATEについてのコメント/警告
· UPDATEコマンドによる自動「相互更新」検査の使用方法について明確に理解しておいてください。
以下のようなコマンド・フローについて考えます。
FETCH WITH_KEY( ) or WITH_RRN( )
DISPLAY
IF_MODE *CHANGE
UPDATE
ENDIF
このUPDATEコマンドにはWITH_KEYまたはWITH_RRNパラメータが指定されていないため、(FETCHコマンドによって)最後に読み取られたレコードが更新されます。
この状況では、レコードが取得(FETCH)されてから更新(UPDATE)されるまでの間が「相互更新時間枠」になります。DISPLAYコマンドがユーザーのワークステーションで実行されたときにユーザーが席を離れてコーヒーを飲みに行っていれば、この時間は非常に長くなる可能性があります。
これは、自動「相互更新」検査機能の正しく有効な使用方法です。FETCHからUPDATEまでの間にレコードが別のジョブ/ユーザーによって変更された場合、UPDATEによって「相互更新エラー」(他の妥当性検査エラーと同様に処理される)が生成されます。
ここで、以下のようなコマンド・フローについて考えます。
FETCH WITH_KEY( ) or WITH_RRN( )
DISPLAY
IF_MODE *CHANGE
UPDATE WITH_KEY( ) or WITH_RRN( )
ENDIF
このUPDATEコマンドにはWITH_KEYまたはWITH_RRNパラメータが指定されているため、特定のレコード(またはレコードのグループ)が読み取られ、更新されます。
これは、陥りやすいコーディングの間違いです。UPDATEコマンドのWITH_KEYまたはWITH_RRNの値は、FETCHコマンドのものと同じになります。ただし、RDMLコンパイラには、その値が変更されたかどうかがわらないため、UPDATEの実行前にレコードを(再)読み取りせざるを得ません。
この状況では、UPDATEコマンドによってレコードが(再)読み取りされてからUPDATEコマンドによって更新されるまでの間が「相互更新時間枠」です。この間隔は非常に短いため、実質的には「相互更新」検査に意味がなくなります。
このように、実質的に自動「相互更新」検査に意味がなくなることから、上記のような対話型プログラムでは、これはUPDATEコマンドの有効で正しい使用方法とは言えません。
· WITH_KEYまたはWITH_RRNパラメータを指定せずにUPDATE操作を実行すると、ファイルから最後に読み取られたレコードが更新されます。これは、以下のように指定した場合と同じです。
CHANGE FIELD(#DATDUE) TO(*DATE)
UPDATE FIELDS(#DATDUE) IN_FILE(ORDHDR) WITH_KEY(#ORDNUM)
これは機能的に以下と同等です。
FETCH FIELDS(#DATEDUE) FROM_FILE(ORDHDR) WITH_KEY(#ORDNUM)
CHANGE FIELD(#DATDUE) TO(*DATE)
UPDATE FIELDS(#DATDUE) IN_FILE(ORDHDR)
また、以下とも同等です。
CHANGE FIELD(#QUANTITY) TO(100)
UPDATE FIELDS(#QUANTITY) IN_FILE(ORDLIN) WITH_KEY(#ORDNUM)
これは機能的に以下と同等です。
SELECT FIELDS(#QUANTITY) FROM_FILE(ORDLIN) WITH_KEY(#ORDNUM)
CHANGE FIELD(#QUANTITY) TO(100)
UPDATE FIELDS(#QUANTITY) IN_FILE(ORDLIN)
ENDSELECT
最後の2つの例では、すべての明細行の#QUANTITYフィールドが100に変更されることに注意してください。 これは、複数レコードの更新(すなわち「一括設定」更新)の例です。
SELECTループ内、またはSELECTループ内から呼び出されたサブルーチン内では、'UPDATE WITH_KEY'を使用しないでください。
· SQL Nullフィールドを更新してテーブルのデータベース列に設定すると、以下のいずれかが起こります。
· 列にNOT NULL制約が適用されていない場合、列はSQL Nullに設定されます。
· 列にNOT NULL制約が適用されている場合、その更新は失敗します(列のデータベース定義がフィールドのLANSA定義と一致していない場合のみ失敗します)。