17 4 6 HSKC パラメータ

LANSA

17.4.6 HSKC パラメータ

HSKC=Yパラメータは、X_RUNコマンド上で指定される (または省略値として設定される) 場合があります。

この値が使われる場合、高速キー・チェックが有効になります。この機能は、WindowsまたはLinuxプラットフォームでのみ使用できます。

このパラメータが有効化されると、すべての適格な FILECHECK RDMLコマンドおよびOAMベースのファイル・ルックアップ・チェックが、先に関連付けられた SQLテーブルにあることが確認されたキー値を自動的に追跡します。追跡されたキー値はメモリーに保留され、2回目以降は、格段に早く (再) アクセスできます。

比較的静的なデコードおよび検証テーブル上で選択的にHSKC=パラメータを使用することにより、ユーザーはアプリケーションのパフォーマンスを大幅に向上させることができます。

例えばユーザーのアプリケーション内に、すべての有効な会社の識別子を含む「会社 」と呼ばれるSQLテーブルが存在するかもしれません。それ以外にも、顧客、注文、製品など多くのSQLテーブルが、会社テーブルに対し、情報が挿入、更新または削除される度に起動される参照整合性チェックを受けるかもしれません。

SQLの下で実行された場合、これらの会社テーブル内へのルックアップ・チェックは比較的負荷が高いのですが、HSKC=Yパラメータを使うと、同じキー値 (会社識別子) の会社テーブルに対するすべての (再) チェックは、格段に負荷が低く早く実行されます。

通常、適格なファイルには、会社名、郵便番号、通貨コードなど、広く検証に使われる比較的静的なテーブルが含まれます。

この機能を使用するにあたり、以下の点に注意してください。

  • ユーザーは、ユーザーのVisual LANSAシステムの x_lansaディレクトリ内にある、X_HSKC.DATという名前の単純なテキスト・ファイルにこのタイプの処理に適格なすべての物理ファイル/SQLテーブルの名前を指定する必要があります。このファイルは実行時に使用されるため、開発および実行システム上に存在する必要があります。
  • X_HSKC.DATファイルは、ほとんどの標準ソース・ファイルエディターで作成、編集できる単純なテキスト・ファイルです。各行で1つのファイル/テーブル名のみを指定します。名前には大文字または小文字の文字が使えます。物理ファイル/SQLテーブルの名前のみ指定する必要があります。テーブルのすべての論理的ビューは、物理ファイルが名付けられる場合、暗黙のうちに含まれます。ファイル名は行の最初にある必要があります。前の空白には意味があり無視されません。
  • X_HSKC.DAT内で指定された名前については、どのタイプもチェックされません。無効な、または誤ったファイル名を入力しても受け入れられるため、正しいファイルが HSKC=Y エフェクトの対象になりません。
  • HSKC=Yパラメータを使って、X_HSKC.DATファイルのルックアップ・チェックを試み、ファイルがx_lansaディレクトリ内に存在しない場合、致命的なエラーが発生しアプリケーションを終了させます。
  • 現在のX_RUNプロセス/セッション内から実行されたテーブルの更新または削除は、追跡されたテーブルの詳細をすべて切断します (このようにして追跡プロセスを再開します)。

    しかし、現在のX_RUNプロセス/セッション内から発行された更新および削除のみが切断を引き起こすことに注意してください。他のネットワーク・ユーザーから、または (LANSA スーパーサーバー経由で) I BM i サーバー に対して発行された更新および削除は、追跡されたテーブルの詳細を現在のX_RUNセッションから切断させません。
  • 追跡できるキー・データ量は、ユーザーのメモリー・サイズに限定されます。追跡されるデータは、追跡されている各キー値につき、関係するキーの合計バイト長 + 2バイトを使用します。
  • 高速キー・チェックは、Char、String、Nchar、Nvarcharキーには実行されません。

OAMベースのファイル・ルックアップ・チェックの高速キー・チェックは、Windows および Linuxのプラットフォームにのみ適しています。サーバーが WindowsまたはLinuxサーバーの場合、このパラメータが適しています。IBM i セットアップのVisual LANSAには適していません。しかし、Visual LANSA IBM i セットアップは、FILECHECK RDMLコマンドについては問題ありません。IBM i 上で静的ファイルのスピードアップが必要な場合は、ファイル上の 高速テーブルオプションを使う必要があります。このオプションを使うことにより、パフォーマンスが大幅に向上します。