9.30 DEFINE_ANY_SERVER

LANSA

9.30 DEFINE_ANY_SERVER


Þ 注:組 み込み関数の規則

サーバーとして使用するためのLANSAシステムの詳細を定義します。

定義の詳細は、永続的なものではなく、LANSA環境がアクティブな間だけ存続します。

サーバーを定義するのにかかる時間は、ほんのわずかです。

プラットフォームについて

IBM iサーバー

こ の組み込み関数は、RDMLXファイルに対して実行するI/Oコマンドで使用する必要があります。それ以外の場合は、サーバーでRDMLXファンクション を呼び出してください。RDMLXの区画が使用可能になった後に、この組み込み関数を再コンパイルしている場合は、非RDMLXオブジェクトにアクセスす るためにDEFINE_OS_400_SERVERの代わりに使用することもできます。

区 画がRDMLXに対して使用可能になっていない場合、または非RDMLXオブジェクトが再コンパイルされていない場合は、非RDMLXオブジェクトにアク セスするにはDEFINE_OS_400_SERVERを使用する必要があります。

その他のサーバー

こ の組み込み関数かDEFINE_OTHER_SERVERを使用してサーバー上の任意のオブジェクトにアクセスすることができます。

各製品の対応

LANSA/AD

使 用可

RDMLX でのみ使用可

Visual LANSA for Windows

使 用可

 

Visual LANSA for Linux

未 対応

 

 

引数

番号

タイプ

必須/任意

記述

最小長

最大長

最小小数桁数

最大小数桁数

1

A

必 須

SSN (サーバーの別名)。これは、今後のこのサーバーへのすべての参照でこのファンクションおよび他のRDMLファンクションが使用する名前です。

1

10

 

0

2

A

必 須

LU パートナー名

1

20

 

0

3

A

必 須

IBM i以外のサーバーでは無視(常にY)
Yまたは1:サーバー上でコミットメント制御を開始する。このサーバーの接続が完了すると、クライアントからRDMLレベルのCOMMITまたは ROLLBACKコマンドが発行されるたびに、"commit"または"rollback"要求を受け取ります。
その他:コミットメント制御を使用しない

1

1

 

 

4

A

任 意

X_RUN 例外引数

1

256

 

0

5

A

任 意

LOCK_OBJECT 要求をこのサーバーに転送します。
このオプションを使用する場合は、後続するすべてのLOCK_OBJECT要求がこのサーバーに転送されます。複数のサーバーが共にこのオプションを使用 可能に設定している場合、各サーバーとも同じLOCK_OBJECT要求を受け取ります。
このような場合は、LOCK_OBJECTを実行するすべてのサーバーが正常に処理を完了するためには、サーバーにロックが許可されている必要がありま す。1つのサーバーでロックの許可に失敗すると、すでにオブジェクトのロックが許可されているすべてのサーバーに対してUNLOCK_OBJECT要求が 発行されます。

Y または1:LOCK_OBJECT要求を転送する

Z: LOCK_OBJECT要求を転送し、このサーバーに権限検査要求も転送する(権限検査要求を転送する対象としては、1つのサーバーのみ指定してくださ い)

R: ロック要求、権限要求、リポジトリ・データ要求(ローカルで検出されない場合)を経路指定します。「PSRR」のX_RUN パラメータに関する注意事項も参照してください。

そ の他 - LOCK_OBJECT要求を転送しない

デ フォルトはZです。

1

1

 

0

6

A

任 意

接 続待ちの間に「しばらくお待ちください」というメッセージを表示します。
Yまたは1:上記メッセージを表示する
その他:メッセージを表示しない
デフォルトはYです。

1

1

 

0

7

A

任 意

IBM i以外のサーバーでは無視
実行優先順位。デフォルトは20です。他の値は、IBM iのCHGJOBコマンドのRUNPTYパラメータで指定してください。指定された値を変更する権限がユーザーに許可されている必要があります。

1

2

 

 

8

A

任 意

IBM i以外のサーバーでは無視
クライアントからサーバーへの変換テーブル名。ライブラリ名は指定できません。デフォルトは*JOBで、この場合、IBM iサーバーのジョブのCCSIDとクライアント・コード・ページに基づいて変換テーブルが生成されます。
この引数が*JOBの場合、サーバーからクライアントへの変換テーブルも*JOBである必要があります。

1

10

 

0

9

A

任 意

IBM i以外のサーバーでは無視
サーバーからへクライアントの変換テーブル名。ライブラリ名を指定することはできません。デフォルトは*JOBで、この場合、IBM iサーバーのジョブのCCSIDおよびクライアント・コード・ページに基づいて変換テーブルが生成されます。
この引数が*JOBの場合、クライアントからサーバーへの変換テーブルも*JOBである必要があります。

1

10

 

0

 

戻り値

番号

タイプ

必須/任意

記述

最小長

最大長

最小小数桁数

最大小数桁数

1

A

必 須

戻 りコード:
OK:サーバーが定義された

2

2

 

0

 

技術上の注記

·         こ のBIFを使用するには、x_runパラメータCDLLをLCOMGR32.DLLに、x_runパラメータCMTHをCかTにそれぞれ設定する必要があ ります。

·         こ の組み込み関数の呼び出しで指定するサーバー・ネットワーク名は、サーバーがLANSAコミュニケーション管理機能で登録されたか登録予定のパートナーLU名と 一致している必要があります。

·         サー バー定義および接続のロジックは、多数のRDMLファンクションに分散させるのではなく、1つのファンクションにのみコーディングすることを強くお勧めし ます。このようにすることで、将来サーバーに対して加えられる変更からアプリケーションを保護することができます。

·         SSN 値は、メッセージにしばしば表示される場合があるため、エンド・ユーザーにとって意味のある名前にすることをお勧めします(CHICAGO、 BOSTON、CHARLIE1など)。

·         SSN 名は、英語のアルファベット(大文字のAからZまで)で始まる固有の名前である必要があります。

·         サー バーが接続されていない時は、繰り返し(再)定義することができます。現在接続されているサーバーを(再)定義しようとすると、致命的なエラーが発生しま す。

·         X_RUN 例外引数を使用して、サー バー・システム上で開始しているX_RUNコマンドのパラメータ をオー バーライドすることができます。

デフォルトでは、サーバー・システム上で開始しているX_RUNコマンドに、以下のクライアントX_RUNパラメータが渡されます(このコマンドから継承 されます)。CMTH=、CDLL=、DATF=、DATS=、DBCF=、DBCL=、DBLK=、DBTC=、DBUS=、DEVE=、FXQF=、 FXQM=、HSKC=、INIT=、ITHP=、ITRC=、ITRL=、ITRM=、ITRO=、LANG=、PART=、PRTR=、PSPW=、 PSTC=、PSWD=、TASK=、TERM=、USER=、XAFP=、およびXCMD=。以下のクライアントX_RUNパラメータ値は、クライアン トとサーバーが同じオペレーティング・システムを使用する場合にのみこれらから継承されます。DBID=、DBII=、DBIT=、DBUT=、ODBI =、およびWPEN (および関連するWindows印刷拡張パ ラメータ)。

サーバー・システム上のその他すべてのX_RUNパラメータ値は、通常の方法(プロフィール・ファイルから、システム環境設定からなど)でデフォルトが指 定されます(サー バー・システム上で)。X_RUNコマンドに関する説明を参照し て、すべてのパラメータの詳細およびその設定方法またはデフォルトの指定方法について確認してください。

·         CDLL =、CMTH=、DATF=、DATS=、DBUG=、DEVE=、LANG=、MODE=、PART=、PROC=、PSPW=、USER=、および XAFP=以 外のサーバーX_RUNパラメータは、(X_RUN例外引数値を 使用して)すべてオーバーライドすることができます。これらのX_RUN引数は、無 条件にク ライアント・システムから継承されます。ただし、一部のパラメータは、CONNECT_SERVERを呼び出す前にSET_SESSION_VALUEを 呼び出すことにより変更できます。

パラメータのオーバーライドにより、特定の値または特殊な値*SERVERが指定される場合があります。*SERVERは、デフォルトのサーバーを使用す る必要があることを示す値です。例えば、DBII=*NONEを使用するWindowsクライアントは、Oracleを実行するWindows Serverに接続する場合があります。デフォルトでは、Windowsはデータベース・タイプMSSQLS (SQL Server)を使用するため、DBUTをオーバーライドする必要があります。X_RUN例外引数値には、DBUT=ODBCORACLEかDBUT= *SERVERのいずれかを設定することができます。

·         こ の組み込み関数を使用して定義された詳細は、永続的なものではありません。X_RUNコマンドが終了すると消滅します。ユーザー独自のSQLベースのテー ブルを定義して、サーバー詳細を保持したり、テーブルを実際に読み込んでこの組み込み関数に渡される値を取得することができます。

·         こ れらの機能で十分に 経験を積んでから、組織で使用する特定のサーバー・アーキテクチャを設計するようにしてください。サーバー・アーキテクチャは、以下の ような特徴が必要です。

·         組 織の要件を満たしている

·         手 早く容易に変更できる

·         拡 張可能である

    大規模な設計あるいは開発プロジェクトに着手する前に、これを実行し てください。

·         ク ライアントの日付形式は自動的にサーバーに渡されます。日付形式同士が異なる場合(MDYとDMYなど)、サーバーはクライアントの形式で自動的にデータ を戻します。

クライアントの日付形式は、x_runパラメータのDATF=を指定するとデフォルトから変更することができます。このパラメータの詳細については、 『Deploying Client and Server Applications』の標準のX_RUNパラメータを参照してください。

クライアントとサーバーで日付形式が異なる場合、正確な形式(DDMMYY) を指定する日付形式の妥当性検査は失敗します(戻されるデータはMMDDYY の形式になる場合があります)。クライアントが別の日付形式を使用する必要がある地域(米国および英国のクライアントなど)では、SYSFMTの日付形式 を使用されることをお勧めします。

コミット制御に関する注意事項

·         「コ ミット制御の開始」をYにした場合、LANSAは自動的にコミット制御の開始および終了を実行します。詳細については、『LANSA/AD ユーザーガイド』「ユー ザー 出口 F@BGNCMT - コミット制御の開始」および「ユー ザー 出口 F@ENDCMT - コミット制御の終了」を参照してくださ い。

·          サーバーがコミット制御を使用する るよう指定されると、それ以降のすべてのCOMMITおよびROLLBACK コマンドで適用されます。
COMMITまたはROLLBACK コマンドが発行されると、現在接続中のすべてのサーバーに対して関連するルーチンがループします。
コミット制御がアクティブなサーバーに対しては、"commit"もしくは"rollback"要求を発行し、サーバーからの応答を待機してから続行しま す。
これは、ローカル/クライアント・データベース・マネジメント・システムに対してcommit/rollbackが正しく発行 された後で実行されます。

エラー処理に関 する注意事項

複雑なエラー処理スキームをご使用のアプリケーションに組み込むことは避けるよう、強くお勧めします。アプリケーションのすべてのレベルで、以下のような ごく単純なトラップを使用するようにしてください。

if (#retcode *ne OK)

    abort msgtxt('失敗しまし た.............................') 

endif

 

標準的なエラー処理を行うように、生成されるすべてのアプリケーションに組み入れて、問題に対処するようにしてください。ユーザー定義のエラー処理ロジッ クが非常に複雑になったために全RDMLコードの40から50%を占有するようなケースもあります(アプリケーションには何のメリットもありません)。こ のような事態に陥らないようにしてください。

DBCSに関する考慮事項

サーバーがDBCS使用可能に指定されている場合は、クライアントのPC上に追加の変換テーブルが必要となります。

このテーブルは、X_CT<language code>.DATという名前で、X_LANSA\EXECUTEディレクトリに保管されている必要があります。

<language code>の部分が"JPN"(日本語)のX_CTJPN.DATという名前のテーブルは、日本語を使用するユーザー用のものです。

この変換ファイルの使用では、以下の点に注意してください。

·         こ のテーブルは、ユーザーが変更できるように「現状のまま」の状態で出荷されます。警告は、明示的にも暗黙的にも示されません。このテーブルの保守および検 証は、各ユーザーの責任で行う必要があります。

·         こ のテーブルは、現在の言語がDBCS使用可能に指定されている場合、Visual LANSAのDEFINE_ANY_SERVERファンクションによってロードされます。

·         ロー ドされたテーブルの名前は、"x_ct"と現在の言語コード(jpnなど)に接尾辞".dat"が組み合わされたものになります。したがって、言語コード jpnを使用する場合のテーブル名は、"x_ctjpn.dat"となります。言語コードがtchiの場合は、テーブル名は"x_cttchi.dat" です。

·         こ のテーブルは、<drive>:\x_lansa\executeディレクトリにある必要があり、< drive>は、Visual LANSAがインストールされているローカルまたはサーバーのディスク・ドライブです。

·         こ の変換テーブルは、文字列のダブル・バイトの部分に対してのみ使用されます。文字列のシングル・バイトの部分(DBCSのサポートの有無に関わらず)は、 常に、DEFINE_ANY_SERVERファンクション呼び出しで指定されたI5/OSのシングル・バイト・テーブルを使用して変換されます。

·          これは、ダブル・バイトとシングル・バイトが混在するフィールドは、ある部分はこのテーブルによって、別の部分は(DBCSと非DBCSの両方の変換に使 用される)シングル・バイトの変換テーブルによって変換されることを意味します。

·         フィー ルドがDBCS使用可能に指定されている(例:ディクショナリ・キーボード属性がj、e、o等)の場合、および現在の言語がDBCS使用可能の場合にの み、個々のフィールド内のデータのDBCS変換が実行されます。これらの条件が両方とも当てはまらない場合は、前述のシングル・バイト変換テーブルによっ て、フィールド全体がシングル・バイト文字列に変換されます。

·         1 列目(先頭)に*がある行はコメント行であることを示します。

·         す べての値は、16進数のフォーマットで指定されます。

区切り文字に使用できるのは、シングル・カンマ(,)のみです。