5.34 SQLService
SQLServiceは、JDBCドライバーでアクセス可能なデータベースと通信できるアプリケーションを開発できるように設計されています。SQLServiceはさまざまなシナリオで実行できますが、IBM i アプリケーション(LANSA、RPG、Cobol、その他のIBM i 言語で書かれたアプリケーション)でJDBCドライバーを使用して他のプラットフォーム上のデータにアクセスする場合が最も一般的です。
いくつかの使用例を示します。
· Windowsサーバー上のSQLサーバー・データベースのデータにアクセスするIBM i (LANSA、RPG、Cobol)アプリケーション
· Linuxサーバー上のOracleデータベースのデータにアクセスするIBM i (LANSA、RPG、Cobol)アプリケーション
· 別のIBM i マシン上にあるDB2データベースのデータにアクセスするIBM i (LANSA、RPG、Cobol)アプリケーション
上記の例は、他のマシン上の異なるタイプのデータベースのデータにアクセスするIBM i アプリケーションについて説明していますが、こればかりではありません。例えば、WindowsベースのアプリケーションがJDBCドライバーと通信してIBM i のデータにアクセスすることが要件となる場合があります。
このサービスとJDBCドライバーを使用すれば、他のデータベースのレコードの読み込みと更新がさらに簡単になります。また、リモート・サーバー上のデータに対するリアルタイムの更新とアクセスも可能です。同じ目的を実現するために、別のプラットフォーム上のポーリング・プログラムがデータを取得し、そのデータを処理して他のデータベースに入れるまで、データを保管するデータ待ち行列やステージング・ファイルを使用する方法もあります。このようなプロセスでは、CPUリソースとネットワーク・リソースを消費するため、情報を処理しない場合でもリスクを伴います。サービスの使用方法の詳細については、「SQLServiceの役割」を参照してください。
関連サービス
関連サービスはありません。
技術仕様
SQLServiceを使用する場合、主な要件となるのが、接続するデータベース用のJDBCドライバーの入手です。ドライバーは、データベース・ベンダーから各自で入手する必要があります。ほとんどのベンダーでは、インストールCDで必要なドライバーを提供しています。また、ベンダーのWebサイトからダウンロードすることもできます。多くの場合、これらのドライバーは無料で入手可能です。ほとんどのデータベースでは、データベースと完全に同じバージョンのドライバーを使用する必要があります。そのため、接続するデータベースのバージョンやタイプに適したドライバーを入手してください。この情報の最適な情報源となるのがベンダーのWebサイトです。役立つサイトをいくつかご紹介します。
Oracle JDBCドライバー：www.oracle.com/technology/software/tech/java/sqlj_jdbc/index.html
Microsoft SQLサーバー・ドライバー：www.microsoft.com/technet/downloads/sqlsrvr.mspx
適応可能なサーバー・ドライバー：www.sybase.com/products/informationmanagement/softwaredeveloperkit/jconnect
注：多くのデータベースの場合、ドライバーもサード・パーティーのソースから入手できます。
IBM Toolbox for Javaには、IBM i 用のJDBCドライバーが2つ付属しています。これらのドライバーを使用してDB2データにアクセスできます。
· IBM Toolbox for Java JDBCドライバー - これはType 4ドライバーです。データベース・ホスト・サーバーに直接ソケット接続を行います。
· IBM Developer Kit for Java JDBCドライバー - これはType 2ドライバーです。SQL CLI (Client Level Interface)のネイティブ・メソッド呼び出しを行います。
IBM i 上のDB2データにJDBCドライバー経由でアクセスする必要がある場合、上記のいずれかを使用します。通常、IBM i のJVMのみでプログラムを実行し、データが同じマシン上にある場合はネイティブ・ドライバーを使用します。他のJVMでプログラムを実行する場合や、Javaプログラムとデータが別々のIBM i のOSシステム上にある場合はToolboxドライバーを使用する傾向があります。IBM Toolbox for Javaの詳細については、「IBM Toolbox for Java」を参照してください。
このサービスでは、SQLの基礎知識が前提となります。SETコマンドにより、SQLステートメントに対するさまざまなコミット制御機能を管理できます。この機能については本書である程度詳しく説明しますが、各タイプの効果に関する詳しい説明は省略します。
最後に、ネットワークでリモート・サーバーを利用できることと、データベースにアクセスできるようにすべての接続を設定したことを確認します。