5.16 XMLBindFileService

LANSA Integrator

5.16 XMLBindFileService


XMLBindFileServiceは、XMLドキュメントのデータをアプリケーションに読み込むジョブと、アプリケーションによるXMLドキュメントの作成を簡単に行うことを目的としています。これは、XMLバインディングウィザード(LANSA Integratorスタジオの機能)から生成されたクラスを消費するように設計されたサービスのうちの1つであるため、LANSA Integratorスタジオの使用が主体となります。

ここで重要となるのは、このサービスがXSLスタイル・シートではなくLANSA Integratorスタジオで作成されたこれらのバインディングを使用する点です。こうした理由で、XSLスタイル・シートが必要なサービスを使用するよりもこのサービスを使用する方がはるかに簡単であるため、このサービスは一般的に他のオプションよりも使用されます。

例えば、XML形式の注文をサーバー上のディレクトリに受ける場合、XMLBindFileServiceを使用すると、注文データをXMLドキュメントで読み込み、データをプログラム内のフィールドに変換できるため、プログラムはこのフィールドからデータを必要に応じて処理できます。あるいは、お使いのアプリケーションでサプライヤに送信する注文を作成する必要が生じる場合もあります。この場合、注文に必要なデータをアプリケーションで用意してから、XMLBindFileServiceを使用してXMLドキュメントを作成します。

XMLBindFileServiceがクライアントとサーバー間のXMLファイルの転送に関与しない点に注意してください。XMLBindFileServiceを使用してXMLファイルをプログラムに読み込む場合、ファイルがすでにXMLBindFileServiceにあることが前提になります。XMLドキュメントを受信する場合、ファイルの送信は通常送信者の責任で行いますが、ファイルの送信方法や送信先を送信者に当然伝える必要があります。それでもやはり、別の場所のXMLドキュメントをアプリケーションに読み込む際にサーバーに取り出す必要が生じる場合があります。このサービスを使用してXMLドキュメントを書く(作成する)場合、受信者へのドキュメントの配信方法、配信時期、配信先は関係ありません。XMLドキュメントを作成している当事者の場合、その当事者の責任でドキュメントを送信することがほとんどです。

XMLドキュメントの転送を行う責任者の場合、LANSA Integratorでも使用可能ないずれかの転送サービスの使用を検討できます。これらの転送ベースのサービスについては、「関連サービス」を参照してください。

関連サービス

XMLBindFileServiceは、XMLバインディングウィザード(LANSA Integratorスタジオの機能)から生成されたクラスを利用できるサービスのうちの1つです。このファミリーの他のサービスによって、XMLバインディングと特定の転送サポートが結合されます。これには、以下の機能が含まれます。

·         XMLBindQueueService

·         HTTPInboundXMLBindService

·         HTTPOutboundXMLBindService

XMLBindFileServiceではXMLドキュメントの転送は行われません。ドキュメントの転送が必要な場合は、上記のいずれかのサービスを使用するか、以下のような転送中心のいずれかのサービスとXMLBindFileServiceを組み合わせる必要があります。

·         FTPService - アプリケーションはリモートFTPサーバーに対してファイルを送受信できます。

·         HTTPService - HTTPプロトコルを使用して内容を送受信する多くのコンテンツ・ハンドラーが提供されます。

·         SMTPMailService - 電子メールにXMLドキュメントを添付して受信者に送信できます。

·         SMTPAttachmentSignatureService - デジタル署名付きのXMLドキュメントを電子メールの添付機能で送信できます。

·         POP3MailService - XMLドキュメントの添付ファイルが含まれる電子メールを受信できます。

·         JMSFileService - MQSeries、SonicMQ、ActiveMQなどのエンタープライズ・メッセージング・システムを使用してXMLドキュメントを送受信できます。

XMLParserServiceとXMLFileServiceではXMLファイルを読み書きする別の手段が提供されますが、ほとんどの新しいアプリケーションの場合、XMLバインディングウィザードに関連するいずれかのサービス(XMLBindFileServiceなど)を使用する方法が推奨されます。XMLParserServiceとXMLFileServiceではXSLスタイル・シートを使用する必要があります。これは、XMLバインディングウィザードを使用する方法よりもはるかに複雑になります。

技術仕様

XMLBindFileServiceは、LANSA IntegratorスタジオのXMLバインディングウィザードを使用して作成されるバインディングと一緒に使用する必要があります。プログラム内でXMLエレメントとフィールドのマッピングを記述するには、XMLドキュメントのサンプルの使用から始めてください。XMLドキュメントは独自に作成できます。あるいはサード・パーティから提供されます。XMLドキュメントを作成したら、アプリケーションを実行する前に関連する.jarファイルとプロパティ・ファイルをサーバーに移動する必要があります。

XMLバインディングウィザードに慣れていない場合は、「XMLバインディングウィザード」を参照してください。