5.29.1 ZipServiceの役割

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5.29.1 ZipServiceの役割


インターネット上で利用でき、電子メールで交換されるファイルの場合、そのファイルの多くはZipファイル・アーカイブで配信されます。アーカイブを使用すると、ファイルのグループ化が容易になり、ファイルの転送やコピーの速度が上がります。Zipファイル・アーカイブ形式は広く使用されているため、ほぼすべての受信者が内容を読み込んで解凍することができます。

マイナス面としては、ファイルを利用したいアプリケーションでアーカイブに含まれているファイルをすぐに利用できない点がありますが、最新のオペレーティング・システム(Microsoft Windowsなど)やツールには、多くの場合、Zipファイル・アーカイブをサポートする内蔵ファイル・システムが装備されています。

以下に、Zipファイル・アーカイブを使用する典型的な例を2つ挙げます。

会員とパートナー間でのファイルの交換

企業情報を取引相手と電子的に交換するには、これまでにも増して多くのテクノロジがあります。EDIやWebサービスなどの多くは、承認された規格で適切にサポートされています。ただし、一部の要件については、これらのソリューションは複雑であるため、分かりやすく証明されてはいません。

例えば、ある子会社がその親会社に財務報告書を定期的にレポートする必要があるとします。この情報は、会計アプリケーションの月末処理の一環として作成されるExcelファイルに含まれます。必要なファイルがすべて作成されると、アプリケーションはZipServiceを起動してファイルを収集し、1つのZipアーカイブに圧縮します。次に、SMTPMailServiceを起動して、親会社の担当者にそのZipアーカイブを電子メールの添付ファイルとして送信します。

使用頻度の低いファイルの保管

多くの場合、ファイルは使用頻度が低い場合でも重要です。このようなファイルをZipファイルに保管してディスク・スペースを節約したり、他のメディアへの転送を促して安全に保持することができます。ファイルは、必要に応じて再度アーカイブから解凍できます。

一部のアプリケーションでは(特に個人使用の場合)、このような保管作業は任意のグラフィカルZipプログラムを使用して手動プロセスで行います。

また、定義された保持要件に従って特定のデータを保管するアプリケーションもあります。例えば、顧客サービス・アプリケーションには、特定のトランザクションに関連するドキュメントを保管する機能があります。ほとんどの場合、ドキュメントはあらかじめ定義されたディレクトリ構造に保管され、このディレクトリ構造には何年何ヶ月分ものフォルダーが含まれる場合もあります。月末処理の一環として、2年前のドキュメントを含むフォルダーの名前を算出したり、ZipServiceを使用してフォルダーやファイルを保管した後にシステムからそのフォルダーやファイルを削除することができます。