SET
SETコマンドは電子メールの作成に使用されます。多くの場合、SETコマンドはSENDコマンドの拡張です。SETコマンドは何度でも呼び出し、1つまたは複数のキーワードを指定してメール定義を構築してから送信できます(これは、コマンド長が256文字に制限されているRDMLで特に役立ちます)。
また、SETコマンドでは、メール受信者のリストをTO、CC、BCCのグループとして指定できます。これとは対照的に、SENDコマンドではこれらのキーワードに指定できるのは1つのメール・アドレスのみです。
SETコマンドを使用するには、少なくとも1つのキーワードを指定する必要があります。SENDキーワードの前にSETキーワードを使用してください。
任意
SET --------- SERVER --------ホスト---------------------------->
>-- SECURE -------- *NO ----------------------------->
*YES
>-- TO ------------ *LIST --------------------------->
値
>-- CC ------------ *LIST --------------------------->
値
>-- BCC ----------- *LIST --------------------------->
値
>-- FROM ----------値--------------------------->
>-- FROM_NAME -----値--------------------------->
>-- SUBJECT -------値--------------------------->
>-- USER ----------値--------------------------->
>-- PASSWORD ------値--------------------------->
>-- PORT ---------- 25 ------------------------------>
値
>-- MAILDOMAIN ----ドメイン名--------------------->
>-- CHARSET ------- UTF-8 --------------------------->
値
>-- SIMPLIFY ------ *NO ----------------------------->
*YES
>-- HEADER ------- *NONE ---------------------------->
*LIST
>-- CONTENT ------ *NONE ---------------------------->
*PLAIN
*HTML
MIMEタイプ
>-- BODY ---------値---------------------------->
>-- ENCODING ----- *DEFAULT -------------------------|
値
キーワード
SERVER |
指定したサーバーが使用され、このサーバーによって、サービス・プロパティ・ファイルから派生したサーバーとポートの情報がオーバーライドされます。 |
SECURE |
SSLを使用してサーバーに接続します。 |
TO |
「宛先」アドレスを指定するには、1つのメール・アドレスまたは*LIST値を含めます。 *LIST値は、複数のメール・アドレスにメールを送信する必要がある場合に使用されます。メール・アドレスのリストは、サービス・リストを使用して渡されます。最初のフィールドはアドレス、オプションの2番目のフィールドは表示名になります。 あるいは、SENDコマンドでTOキーワードを使用して1つのメール・アドレスを指定することもできます。 メールを送信するには、少なくとも1つのTOメール・アドレスを指定する必要があります。 |
CC |
「コピー先」アドレスを指定するには、1つのメール・アドレスまたは*LIST値を含めます。 *LIST値は、複数のCCメール・アドレスが必要な場合に使用されます。メール・アドレスのリストは、サービス・リストを使用して渡されます。最初のフィールドはアドレス、オプションの2番目のフィールドは表示名になります。 あるいは、SENDコマンドでCCキーワードを使用して1つのメール・アドレスを指定することもできます。 |
BCC |
「ブラインド・コピー先」アドレスを指定するには、1つのメール・アドレスまたは*LIST値を含めます。 *LIST値は、複数のBCCメール・アドレスが必要な場合に使用されます。メール・アドレスのリストは、サービス・リストを使用して渡されます。最初のフィールドはアドレス、オプションの2番目のフィールドは表示名になります。 あるいは、SENDコマンドでBCCキーワードを使用して1つのメール・アドレスを指定することもできます。 |
FROM |
このメッセージの送信元のメール・アドレス FROMプロパティは、通常は変わらないためSMTPMailServiceプロパティ・ファイルで構成されるのが一般的です。これにより、FROMメール・アドレスの一貫性が保証され、必要に応じてFROMメール・アドレスを一箇所で簡単に変更できます。 あるいは、SENDコマンドでこの値を指定できます。 メールを送信するには、FROMメール・アドレスを指定してください。 |
FROM_NAME |
メールの「送信元」の表示名として表示されるテキスト名を表します。名前を指定しない場合、FROMメール・アドレスが表示されます。 FROM_NAMEプロパティは、通常は変わらないためSMTPMailServiceプロパティで構成されるのが一般的です。これにより、構成されたFROMメール・アドレスに一致するようにFROM_NAMEの一貫性が保証されます。 |
SUBJECT |
メールの件名を表します。 あるいは、SENDコマンドでこの値を指定できます。 |
USER |
SMTPサーバーへのログインに使用されるユーザー・プロファイルです。このユーザー名は、サーバーに応じて大文字/小文字を区別します。 |
PASSWORD |
SMTPサーバーへのログインに使用されるパスワードです。パスワードはSMTPサーバーに応じて大文字/小文字を区別し、指定のUSERキーワードに一致しなくてはなりません。 |
PORT |
SMTPに使用されるTCPポートを指定します。SMTPの省略値のポート25は、代わりのポート番号を指定しない場合に使用されます。 25以外のポートが使用される場合、PORTプロパティは、メール送信のたびにPORTキーワードを設定するのではなくSMTPMailServiceプロパティで構成されるのが一般的です。 |
MAILDOMAIN |
メール・トランザクションを開始するサーバーを特定するSMTP HELOサブコマンドで発行されるメール・ドメインです。 使用される省略値はlocalhostドメインです。 MAILDOMAINプロパティは、SMTPMailServiceプロパティ・ファイルで構成されるのが一般的です。 |
CHARSET |
本文や件名に適用される文字セットのエンコーディング 適用される省略値はUTF-8です。 CHARSETプロパティは、SMTPMailServiceプロパティ・ファイルで構成されるのが一般的です。 |
SIMPLIFY |
マルチパートのプレーン・テキスト・メッセージを単純なプレーン・テキスト・メッセージに簡素化します。 |
HEADER |
MIMEヘッダー・フィールドがメッセージと一緒に送信されます。 値*NONEは、すべてのヘッダーを消去します。 値*LISTは、名前の値リストを提供する場合に使用されます。最初のフィールドはフィールド、2番目のフィールドは値になります。 |
CONTENT |
最大で3つのmultipart/alternativeテキスト・メッセージを送信できます。 値*NONEは、3つすべてのテキスト・メッセージを消去します。 値*PLAINは、text/plainの内容を作成します。 値*HTMLは、text/htmlの内容を作成します。 値がMIMEタイプの場合、カスタム内容(text/enrichedなど)を作成します。 作業リスト引数から本文を作成する方法については、SENDコマンドを参照してください。 |
BODY |
本文を含むファイルを指定できます。指定のファイルがない場合、本文はサービス・リスト引数(指定されている場合)から作成されます。 BODYキーワードが使用される場合、本文はファイルから取得され、ENCODINGキーワード値を使用してUnicodeに変換されるため、作業リストの参照は無視されます。 |
ENCODING |
バイト内容のUnicode文字列変換に適用されるエンコーディングを指定する場合に使用されます。ENCODINGキーワードの省略値は*DEFAULTです。 詳細については、「ENCODING」を参照してください。 |
コメント/警告
SETコマンドでのキーワード値の設定は、相当するキーワードをSENDコマンドで使用した場合オーバーライドされます。
例
RDML
メールの送信者を設定し、メールを1つのメール・アドレスに送信します。
USE BUILTIN(JSM_COMMAND) WITH_ARGS('SET FROM([email protected]) TO([email protected])') TO_GET(#JSMSTS #JSMMSG #TOLIST)
または
リスト#TOLISTに含まれるメール・アドレスのグループにメールを送信するように設定します。メールの送信者を示す別のSETコマンドを発行します。
USE BUILTIN(JSM_COMMAND) WITH_ARGS('SET TO(*LIST) SERVICE_LIST(ADDRESS)') TO_GET(#JSMSTS #JSMMSG #TOLIST)
USE BUILTIN(JSM_COMMAND) WITH_ARGS(SET FROM ([email protected])') TO_GET(#JSMSTS #JSMMSG #TOLIST)
RDMLX
セミコロンで区切られたメール・アドレスのグループを処理して作業リストに入れ、メールのアドレスに応じてこのメール・リストを設定します。
* Set the to address(es)
#start := 1
dountil (#pos = 0)
if (#ccaddress.cursize > #start)
#pos := #toaddress.positionof( ';', #start )
else
#pos := 0
endif
if (#pos = 0)
#jsmemail := #toaddress.substring( #start )
else
#jsmemail := #toaddress.substring( #start, (#pos - #start) )
#start := #pos + 1
endif
if (#jsmemail *ne *blank)
add_entry to_list(#tolist)
endif
enduntil
use builtin(jsmx_command) with_args(#jsmhdle 'set to(*list) ') to_get(#jsmsts #jsmmsg #tolist)
execute subroutine(check) with_parms(#jsmsts #jsmmsg)
ILE RPG
FROMキーワードとFROM_NAMEキーワードを使用して、メールの送信者を定義します。
c eval jsmcmd = 'set '
c + ' from([email protected])'
c + ' from_name(Jane Smith)'
c callp p_jsmcmd(jsmcmd:jsmsts:jsmmsg)