導入の主な手順を理解する
LANSA Composerでは、他の手段と同様、トランザクション・ドキュメント処理ソリューションを成功させるために多くの手順を追わなければなりません。このセクションでは、その主な手順や考慮事項のまとめを示します。
1. LANSA Composerシステム構成の見直し・訂正
ユーザーのLANSA Composerシステム設定を見直し、必要であれば訂正します。トランザクション・ドキュメント処理のソリューションの導入を開始する前に、LANSA Composerシステムが完全に機能していることを確認してください。
2. ドキュメント・タイプと標準の見直し・改正
既存のドキュメント・タイプとドキュメント標準を見直し、新しいものを作成する、もしくは既存の定義をユーザーの導入に合わせて改正します。
注意:
„ DISCOVER_DOCアクティビティはドキュメント・タイプに関連付けられた拡張子を使用し、トランザクション・ドキュメントに関連付けられたドキュメント・タイプを決定します。
„ TXDOC_INBOUNDとTXDOC_OUTBOUND処理では、ドキュメント・タイプに関連付けられたインバウンドとアウトバウンドの処理シーケンスを利用して、そのドキュメントの次の処理を実行します。
注意:
„ EDIドキュメントのDISCOVER_EDIアクティビティでは、それぞれのドキュメント標準に関連付けられた担当エージェンシーと一致バージョン値を利用して、そのEDIトランザクション・ドキュメントに当てはまるLANSA Composerドキュメント標準定義を特定します。
„ EDIドキュメントのDISCOVER_EDIアクティビティでは、ドキュメント標準で指定のSEFファイル名を使用して、(適切な場合)EDI検証を行います。
3. インバウントとアウトバウンドの変換マップを作成
ユーザーの導入でサポートが必要なドキュメント・タイプ、標準とトランザクション・タイプの特定後、(ユーザーの選択により)トランザクション・データとステージング・データベースまたはアプリケーション・データベース間の変換マップを作成する必要があります。
標準のインバウンド・アウトバンド処理では、変換マップは(受け取るパラメータに影響を与える)基本的な構造を持っているとの前提で処理されることを忘れないでください。詳細はトランザクションドキュメント処理のひな形変換マップ を参照してください。
複数の取引先と同じトランザクション・タイプを交換する場合、通常は同じ変換マップをそれぞれの対象の取引先で再利用することを目標に作成を開始してみてください。ただし、これが適切でない、または不可能な場合もあります。LANSA Composerの取引先のリンクされたマップの機能により、この両方が可能になっています。
注意:
„ LANSA Composerでは、(取引先にマップがリンクされたときに指定された情報とともに)変換マップのデータ交換属性に指定されたマップの方向、標準、トランザクション・タイプを使用して、FIND_TPMAPアクティビティでトランザクション・ドキュメントに適用される変換マップを識別します。
„ インバウンドとアウトバウンド処理は、(それが適切な場合)対応する変換マップの組み込み変数への参照またはDISCOVER_MAPアクティビティを使用して、変換マップに関連付けられたインポート/エクスポート・プロセッサを参照します。
4. 取引先定義と転送構成を作成
トランザクション・ドキュメントを交換する取引先ごとの定義を行います。取引先定義は提供されたトランザクション・ドキュメント・フレームワークの操作において非常に重要な要素となります。またそれぞれの取引先と合意している転送プロトコルに基づき、構成を作成する必要があります。(例えばFTPインバウンドまたはアウトバウンド構成など)
これは主に記録目的になりますが、それぞれの取引先の基本的な連絡先も入力してください。トランザクション・ドキュメント処理フレームワークにとって更に重要な要素は、[データ交換属性]、[ディレクトリのリンク]、[変換マップのリンク]、[構成のリンク]、そして[アウトバウンドの採番]です。
注意:
„ EDIドキュメントでは、DISCOVER_EDIアクティビティでいくつかのデータ交換属性を使って、EDIドキュメントの値に対応する交換取引先定義を特定します。
„ インバウンド・アウトバウンド処理は、取引先に関連付けられたリンクされたディレクトリを使用して(組み込み変数を利用)、インバウンド・ドキュメントの受信・処理や、アウトバウンド・ドキュメントの送信・準備、そして完成したインバウンドもしくはアウトバウンドのドキュメントのアーカイブを行うディレクトリを決定します。
„ リンクされた構成を利用して(組み込み変数経由で)、取引先と合意されている特別な転送の準備を実行することもできます。
„ LANSA Composerは、取引先にリンクされた変換マップを利用して(このマップに指定されたデータ変換属性とともに)、FIND_TPMAPアクティビティ内でトランザクション・ドキュメントに適用する変換マップを特定します。
„ 提供されたAPIや、TXDOC_REGOUTBNDまたはTXDOC_REGOUTX12アクティビティを利用して、実行待ちのアウトバウンドのトランザクション・ドキュメントを登録する際、LANSA Composerは[アウトバウンド採番]タブの情報を使用して(そして更新します)、そのアウトバウンドのドキュメントに使用される制御番号を決定します。TXDOC_ALLOCCTRLアクティビティもまたこの情報を利用します。(ただし、提供されている処理では使用されません)
5. 必要に応じて提供された処理シーケンスをコピー・修正
提供された状態のインバウンドとアウトバウンドの処理を使用する場合でも、通常はコピーし、ユーザーの環境に合わせて調整します。例えば、提供された状態のインバウンド処理は、使用される転送タイプを想定しておらず、それぞれの取引先のインバウンド・ディレクトリにインバウンド・ファイルが存在すると推定しています。