仮想クリップボード

Visual LANSA

仮想クリップボード


WindowsおよびWAMに適用

フレームワーク・サービス・マネージャーは仮想クリップボード機能を提供します。仮想クリップボードの使用方法の手順については、チュートリアル「VLF012WIN - 切り替えサービスおよび仮想クリップボードを使用したナビゲーションの制御」または「VLF012WAM - 切り替えサービスおよび仮想クリップボードを使用したナビゲーションの制御」を参照してください。

注:仮想クリップボードが提供するほとんどの機能はWindowsアプリケーションおよびWebブラウザー・アプリケーションで有効です。推奨する仮想クリップボードの習得法は、Windowsの視点からこのサービスを概念的に理解することです。

クリップボードは、主に以下の2つのニーズを満たすように作られています。

·         アプリケーション実行中に「情報を記憶する」ため

·         コンポーネント間で「情報交換」するため

仮想クリップボードを使用するために最も効率がよいのは、ポストされるアイテムに標準化された命名規則を用意することです。

クリップボードでは少なくとも3つの部分の命名規則があり、どの名前も複数インスタンスをサポートし(つまり、値のリストになる)、複数言語環境で機能します。したがって、クリップボードにポストされる情報にobject.property型の名前を用意するのは非常に簡単です。

例えば、ユーザーがアプリケーションGeneral Ledgerを使い始めるとき、作業する会社名(Company)および通貨(Currency)を選択する必要があります。ユーザーが動きまわるので、アプリケーション内でこれらの値にいろいろなフィルターやコマンド・ハンドラーがアクセスします。

理論的には、現在"SelectedCompany"と"SelectedCurrency"プロパティを含む「GLアプリケーション」オブジェクトがあります。

クリップボードを使えば必要なものがクリップボードにあるので、GLAPPLICATION.SelectedCompanyおよびGLAPPLICATION.SelectedCurrencyを簡単に定義することができます。GLAPPLICATIONクリップボード・オブジェクトはアプリケーションを再コンパイルしないで無制限に拡張可能で、必要に応じてリストなどを含めることができます。

WindowsWAMブラウザー・アプリケーションでこの命名規則を以下のようにコーディングできます。

Invoke #AvFrameworkManager.avRestoreValue WithID1(GLAPPLICATION) WithID2(SelectedCompany) ToAValue(#CompanyNo)

Invoke #AvFrameworkManager.avRestoreValue WithID1(GLAPPLICATION) WithID2(SelectedCurrency) ToAValue(#CurrCode)

 

まったく同じように命名規則を各関数のプライベート(スコープの)情報にも用意できます。例えば「PRIVATE.<function name>.<property name>」という手法が使えます。#EMPNOの値を命名規則にしたがってPRIVATE.<function name>.EmployeeNumberとして保存するには、WindowsWAMブラウザー・アプリケーションで以下のようにコーディングします。

Invoke #AvFrameworkManager.avSaveValue WithID1(PRIVATE) WithID2(*COMPONENT) WithID3(EmployeeNumber) FromAValue(#Empno)

 

以下の項目も参照してください。

·         変更のリスニング

·         他に知っておくべきこと

·         Windowsアプリケーションでの持続、リセット、および配布