ゼロ配布の特徴
Webブラウザー・アプリケーションにはWindowsアプリケーションに比べて非常に重要な利点が1つあります。ゼロ配布と呼ばれるものです。これは(権限によりますが)いつでも、どこでも、誰でも使えます。
標準のWindowsアプリケーションを実行するには、そのアプリケーションをユーザー・デスクトップかユーザーがLAN程度の速度でアクセスできるサーバーに配布しなければなりません。このプロセスは複雑で、時間とコストがかかり、エラーが生じやすいものです。
しかし、高度なWindowｓデスクトップ機能を配布する媒体として、ゼロ配布はWebブラウザー・アプリケーションの唯一の長所です。すべての機能面で、このアプリケーションはWindowsアプリケーションにはかないません。ブラウザー・アプリケーションの見た目や感じ方を標準Windowsアプリケーションのように拡張することはできますが、基本構造上やセキュリティ、そして回線処理能力などの理由で、結果的にはほとんどの場合使いにくく、エンド・ユーザーに対するレスポンスが遅く、ナビゲーションも劣るデスクトップ統合能力になってしまいます。
ブラウザー・インターフェースを通じてすべて行うことが非常に理にかなっているという利点を理解することは重要です。
ゼロ配布は非常に魅力的で経済的な機能です。
別の言い方をすれば、エンド・ユーザーは生産性向上の理由よりもコスト削減の経済的理由から、ITによりWebブラウザー・インターフェースを強要されることが多いのです。通常は標準Windowsインターフェース(MS-WordやMS-Excelレベルの)のパワーやスピード、柔軟性を必要としますが、経済的条件やテクノロジの限界によりそれは不可能です。
よく設計されたWindowsインターフェースの代わりにブラウザー・インターフェースを提供することでエンド・ユーザーの作業環境を向上することはできません。ブラウザー・インターフェースを提供することはエンド・ユーザーにとっては経済的です。
ゼロ配布の経済的な現実面とエンド・ユーザーの期待と要求のバランスを上手く取るのは複雑な計算です。インターネットを見ると、さまざまなIT産業のグループの設計者と開発者がこのバランスを間違って状況説明しているレポートを見ることができます。
この種の決定の影響する範囲は、エンド・ユーザーの苦情から、士気の低下と生産性の悪化、プロジェクト/製造全体の失敗にまで及びます。これはエンド・ユーザーがすべての意思決定権を持っている(例：パッケージ・ソフトウェア・ソリューションの購入)状況では特にそうです。
Windowsアプリケーションか、Web Browserアプリケーションのどちらを開発しますか。
中規模から大規模な商用アプリケーションはおそらく以下の2点の開発が必要になります。
· 良いパフォーマンス、高機能、コア・ユーザーのデスクトップ統合要求を満たすにはWindowsインターフェースを使用します。
· 一時的にログインするユーザーへの配布のコストを最小限に抑えるにはWebブラウザー・アプリケーションを使用します。
ただし、上記のルールには例外が１つあります。VLF.NETアプリケーションです。このアプリケーションは、Windowsアプリケーションのパフォーマンス、外観および機能上の利点を数多く備えているにもかかわらず、ゼロ配布に近い機能があります。