フィルタ

LabVIEW SignalExpressヘルプ

フィルタ

無限インパルス応答(IIR)フィルタまたは有限インパルス応答(FIR)フィルタを使用して、時間信号をフィルタ処理します。 このステップでは、さまざまな標準的フィルタとトポロジを使用して不要な信号を除去または減衰できます。

LabVIEW SignalExpressの「フィルタ」ステップでは、入力信号に対して連続的にフィルタが適用されます。 入力信号に不連続性が検出されると、またはユーザがフィルタをリセットボタンをクリックすると、このステップの初回実行時に信号が元の値にリセットされます。

LabVIEWの「フィルタ」Express VIでも、入力信号に対して連続的にフィルタが適用されます。 入力信号に不連続性が検出されると、またはリセット入力がTRUEの値を受け取ると、このExpress VIの初回実行時に信号が元の値にリセットされます。

詳細  

パラメータ説明
入力信号フィルタを適用する入力信号を表示します。
振幅を自動スケールグラフプレビューをY軸に沿って自動スケールします。 デフォルトでは、振幅を自動スケールします。
表示された信号プレビューグラフに表示する信号を指定します。 このオプションは、複数の信号を入力に選択した場合にのみ表示されます。
メモ  入力信号に入力波形信号に依存するスカラ値が含まれる場合は、すべての信号をプレビューグラフに表示できません。
出力信号フィルタ処理された信号を表示します。
振幅を自動スケールグラフプレビューをY軸に沿って自動スケールします。 デフォルトでは、振幅を自動スケールします。
入力以下のオプションはLabVIEW SignalExpressのステップに適用されます。
  • 入力信号—フィルタを適用する入力信号を指定します。
構成次のオプションがあります。
  • フィルタ仕様—次のオプションがあります。
    • モード—使用するフィルタのモードを指定します。以下のオプションから選択できます。
      • IIRフィルタ―無限インパルス応答による再帰的デジタルフィルタであるIIRフィルタを指定します。IIRフィルタは、現在または過去の入出力値に作用します。IIRフィルタでは、FIRフィルタと同じ減衰レベルを得ることができますが、より少ない係数を使用します。このため、IIRフィルタはFIRフィルタより高速で効率的です。
      • FIRフィルタ―有限インパルス応答であるFIRフィルタを指定します。FIRフィルタは、現在と過去の入力値にのみ作用します。FIRフィルタは過去の出力には影響されないため、インパルス応答は有限時間内においてゼロに減衰します。線形位相応答が必要なアプリケーションでは、FIRフィルタを使用してください。
    • タイプ—使用するフィルタのタイプを指定します。以下のオプションから選択できます。
      • ローパス―(デフォルト)低周波数を通過させ、高周波数を減衰します。
      • ハイパス―高周波数を通過させ、低周波数を減衰します。
      • バンドパス―特定の周波数帯域を通過させます。低域カットオフ(Hz)高域カットオフ(Hz)で帯域を指定します。
      • バンドストップ―特定の周波数帯域を減衰します。低域カットオフ(Hz)高域カットオフ(Hz)で帯域を指定します。
    • トポロジ—[モード: IIRフィルタ] IIRフィルタの設計タイプを指定します。以下のオプションから選択できます。
      • オフ―信号にフィルタを適用しません。
      • バタワース―(デフォルト)信号にバタワースフィルタを適用します。バタワースフィルタは、周波数応答が滑らかで単調に減少します。
      • チェビシェフ―信号にチェビシェフフィルタを適用します。チェビシェフフィルタは、バタワースフィルタよりも次数が低いフィルタで、パスバンドとストップバンドの間でより明確な遷移を得ることができます。
      • 逆チェビシェフ―信号に逆チェビシェフフィルタを適用します。逆チェビシェフフィルタはチェビシェフフィルタに類似していますが、パスバンドではなくストップバンドにエラーを分配し、ストップバンドではなくパスバンドで最大限に平坦です。
      • 楕円―信号に楕円フィルタを適用します。楕円フィルタは、ピークエラーをパスバンドとストップバンドに分配することで最小化します。楕円フィルタでは、パスバンドとストップバンドの間で最も明確な遷移を得られます。
      • ベッセル―信号にベッセルフィルタを適用します。ベッセルフィルタは振幅と位相の両方で応答が最も平坦になります。ベッセルフィルタを使用して、すべてのIIRフィルタに特有の非線形位相歪みを軽減することができます。
    • 次数—[モード: IIRフィルタ] IIRフィルタの次数を決定します。この次数は0より大きくなければなりません。デフォルト値は2です。次数の値を増やすと、パスバンドとストップバンドの間の推移がより急激になります。ただし、次数の値が増えるにつれ、処理速度が低下し、信号の開始時の歪みポイントの数が増加します。
    • タップ数—[モード: FIRフィルタ] 0より大きいFIR係数の合計数を指定します。デフォルト値は49です。次数の値を増やすと、パスバンドとストップバンドの間の推移がより急激になります。ただし、タップ数の値が増えるにつれて、処理速度が低速になります。
    • カットオフ(Hz)—[タイプ: ローパス、ハイパス] ローパスまたはハイパスフィルタタイプを選択した場合、フィルタのカットオフ周波数を指定します。デフォルト値は100 Hzです。
    • 低域カットオフ(Hz)—[タイプ: バンドパス、バンドストップ] バンドパスまたはバンドストップフィルタタイプを選択した場合、低域カットオフ周波数を指定します。デフォルト値は100 Hzです。
    • 高域カットオフ(Hz)—[タイプ: バンドパス、バンドストップ] バンドパスまたはバンドストップフィルタタイプを選択した場合、高域カットオフ周波数を指定します。高域カットオフ(Hz)低域カットオフ(Hz)より大きく、ナイキスト基準を満たしていなければなりません。デフォルト値は200 Hzです。
    • フィルタ振幅応答(dB)—指定するフィルタの振幅応答を表示します。

詳細 フィルタ

実行する解析に応じて、最適なモードタイプトポロジを選択します。 各解析プロジェクトに最適なフィルタは、以下の図をガイドラインとして選択してください。