5 3 バージョンまたはパッチのアップグレード

LANSA

5.3 バージョンまたはパッチのアップグレード

アプリケーションをアップグレードするときは、バージョン (MSIファイル)としてアップグレードするか、またはパッチ(MSPファイル)としてアップグレードするかを検討してください。これを決定する前に、それぞれのファイルがどのようにWindowsインストーラーで処理されるか理解することが重要です。

基本的に、Windowsインストーラーはバージョン・アップグレードをパッチではなくフルインストールとして処理します。アプリケーションの旧バージョンがターゲット・システム上にある場合、Windowsインストーラーは新しいバージョンをインストールする前に旧バージョンをアンインストールします。アプリケーションの旧バージョンがターゲット・システム上で見つからない場合、Windowsインストーラーはこれがアプリケーションの最初のインストールであるかのように、インストールを開始します。

一方、パッチのアップグレードの場合、Windowsインストーラーはまずアプリケーションのバージョンがパッチを受け取ることができるかを判断します。   アプリケーションのアップグレードが可能な場合、パッチに含まれる変更は既存のアプリケーションの上に適用されます。バージョンのインストールに対するパッチのインストールの主な利点は、パッチにはユーザーのアプリケーションの変更のみが含まれるため、通常、バージョンよりずっと小さいことです。

通常、パッチはアンインストールできないように設計されています。データベースの変更の管理は複雑なため、通常、データベースの変更はバージョンのアップグレードにより配布されます。データベースの変更は、アンインストールする時が特に複雑です。まず、データベースのユーザーが一人だけデータベースの変更をアンインストールしてください。データベースの変更は自動では取り消されません。具体的に要求してください。次に、Windowsプログラムにより標準のアンインストール処理が提供されます。ユーザー・インターフェースは機能では提供されないため、データベースの変更の取消を要求することはできません。機能の代わりにコマンド・ラインを使ってください。

または、データベースの変更を含んだパッチを取り消すには、別のパッチを作成し、データベースのオブジェクトを元の状態に戻す必要があります。

バージョンのアップグレードの使用を考える理由は以下のとおりです。

  • アプリケーション名の変更
  • ユーザーがアプリケーションの旧バージョンと最新バージョンを同じシステム上で並列インストールできるようにする必要性
  • 最終バージョンのリリースによるアプリケーションの機能の主な変更
  • 最後のバージョンのリリース以降LANSAに適用される大幅なアップグレード
  • 最新バージョンを完全に機能するアプリケーションとしてインストールする必要性
  • データベースの変更を含むソフトウェアの変更

パッチのアップグレードの使用を考える理由は以下のとおりです。

  • 既存機能の強化の提供
  • 新しい機能の提供(データベースの変更を除く)
  • ショートカットの変更、削除、追加
  • 頻繁に小さな一連の変更の配布を必要とするアジャイル開発
  • ユーザーのアプリケーションの問題を解決するバグ修正の適用