5 2 アプリケーションのライフサイクル

LANSA

5.2 アプリケーションのライフサイクル

アプリケーションの配布はアプリケーションがターゲット・システムに正しくインストールされたら終了するのではありません。ここからが始まりです。

ユーザーのアプリケーションは、小さなまたは大きなアップデートを受け取り、LANSAの新バージョンがインストールされ、または既存のアプリケーションと一緒にアプリケーションの新バージョンのインストールが必要になることがあります。これらやその他のバージョンは、アプリケーションの有効期間を通じてユーザーのソフトウェアをどのように管理し発展させるかを決定します。

次のシナリオでは、ユーザーのソフトウェア開発の管理方法の1つを説明しています。

このシナリオでは、異なるバージョンでのアプリケーションの開発をサポートするために3つの開発環境が必要です。

アプリケーションの開発は、BL2区画のバージョン 13 LANSAシステム V13PGMLIB上のバージョン 1.0.0で開始します。バージョン 1.0.0がリリースされ配布された後、パッチ1.0.0.1 と 1.0.0.2が、アプリケーションの小さな変更として異なる日付でリリースされます。これらのパッチは既存のソフトウェア製品に適用されます。ユーザーは、両方のパッチをインストールしなければならない場合もありますが、各パッチがお互いに独立してインストールできる場合もあります。

より重要なアプリケーションの機能強化が計画され完了すると、強化されたアプリケーションはバージョン 1.0.1としてリリースされます。この変更に続くバージョン 1.0.1のマイナーチェンジは、1.0.1.1から始まるパッチとしてリリースされます。

この時点で、アプリケーションに一連の大きな機能強化が計画されます。これは、バージョン 2.0.0としてリリースされます。すべてのアプリケーションのユーザーがすぐにバージョン 2.0.0にアップグレードする必要がある/都合がよい/金銭的余裕があるわけではないと予想されるため、このバージョンはスタンドアロンアプリケーションとしてリリースされ、バージョン 1.0.1へのサポートと修正の提供は継続されます。

そのために、すべてのアプリケーションのオブジェクトが、同じLANSAシステムのBLD区画からBLD2区画にエクスポートされます。製品のバージョン 1.0.1の開発とリリースは引き続きBLD区画内で継続されますが、BLD2区画内のアプリケーションの分岐はバージョン 1.0.1に影響を与えずに修正できます。

この、異なる区画で共有されるLANSAシステムの意味は次のとおりです。

  • 2つの区画がアプリケーション定義を共有します。バージョンとパッチを生成する際、正しい区画にログインすると同時に注意が必要です。
  • どちらのアプリケーションのバージョンも同じLANSAのバージョンがもとになっています。これにはEPCが含まれます。

そのために問題が起こります。バージョン 1.0.1とバージョン 2.0.0のサポートを継続したいが、新しいLANSAがリリースされ、そのソフトウェアの機能を利用してユーザーのアプリケーションを強化したい場合はどうすればよいでしょうか。

この場合、第2LANSAシステム ABCPGMLIBをリリース・レベル V13SP1でインストールしてください。すべてのアプリケーションのオブジェクトを、ユーザーのアプリケーションの最新のバージョン(この場合はBL2区画)からエクスポートし、LANSAシステム ABCPGMLIBの新しいABC区画にインポートします。新しいLANSAシステムのセットアップを終了するには、X_APPSのアプリケーション定義と、オプションとして関連付けられたバージョンとパッチ定義(履歴の参照のみ)も新しい位置にコピーしてください。「アプリケーションのバックアップまたは修復」を使って共通の位置にコピーできます。バージョン 2.0.0をバージョン 3.0.0にアップグレードしたい場合、最初のアプリケーションのGUIDが必要なため、アプリケーションのコピーは重要です。