Security Platform データのバックアップと復元

Infineon Security Platform

Infineon Security Platform ソリューション

Security Platform データのバックアップと復元

Security Platform バックアップには、緊急時に必要となるすべてのデータが含まれています。ハードウェアまたはストレージ メディアに障害が発生したり Trusted Platform Module に障害が発生した際に、Security Platform 復元が、すべてのユーザーの Security Platform 機能へのアクセスを復旧します。

さらに、Personal Secure Drive のデータをバックアップし復元することも可能です。Security Platform ソリューションを使用した他のアプリケーション (例: 保護された電子メール) のデータは、Security Platform バックアップには含まれません。

  • サーバー モードでは、ユーザーの Personal Secure Drive (PSD) イメージ ファイルのバックアップと復元を除いて、ユーザーのキーと証明書及び設定は、Trusted Computing Management Server によって行われます。
  • Trusted Computing Management Server が管理するユーザのキーと証明書及び設定の更新も、バックアップと復元に基づいています。

バックアップの範囲

Security Platform バックアップは、次のデータから構成されています:

Security Platform のキーと証明書及び設定
バックアップの内容 Security Platform に格納されたユーザー固有のキーと証明書及び設定のコピー。
目的 ハードウェアやストレージ メディアが故障した際の、ユーザー固有のキーと証明書及び設定の復元。
これができないと、ユーザーは二度と Security Platform 機能にアクセスできず、ユーザー データは失われてしまいます。
アーカイブ
  • 自動書き込みバックアップ アーカイブ ("システム バックアップ アーカイブ"、例: SPSystemBackup.xml ファイルと SPSystemBackup フォルダ): Security Platform 管理者により設定されます。(1 つまたは複数の Security Platform コンピュータの) すべての Security Platform ユーザーのキーと証明書及び設定が含まれています。また、復元プロセスの途中でコンピュータとユーザーを一致させるために使用される、コンピュータ ID とユーザー ID も含まれています。
  • 手動書き込みバックアップ アーカイブ (例: SPBackupArchive.xml): Security Platform ユーザーにより作成されます。(1 つの Security Platform コンピュータの) 1 人の Security Platform ユーザーのキーと証明書及び設定が含まれています。 また、復元プロセスの途中でコンピュータとユーザーを一致させるために使用される、コンピュータ ID とユーザー ID も含まれています。
緊急時復元
バックアップの内容 緊急時復元用に特別に暗号化された、すべての Security Platform 基本ユーザー キー。
目的 Trusted Platform Module が故障した際の、すべての基本ユーザー キーの再暗号化。この場合、新しい Security Platform が設定され、新しい所有者が作成されます。 緊急時復元では、古い所有者に代わって、新しい所有者による基本ユーザー キーの再暗号化を可能にします。
これができないと、ユーザーは二度と Security Platform 機能にアクセスできず、ユーザー データは失われてしまいます。
アーカイブ
  • 全てのユーザーの緊急時復元データが、自動書き込みバックアップ アーカイブに含まれています。 もし手動バックアップを実行した際に、すでに自動バックアップが設定されていれば、すべてのユーザーの緊急時復元データは、当該ユーザーの手動書き込みバックアップ アーカイブにも含まれています。
  • 緊急時復元トークン (例: SPEmRecToken.xml) または緊急時復元/パスワード リセット トークン (例: SpToken_<PCName>.xml): Security Platform 管理者によって作成されます。緊急時復元データの復元に必要です。
Personal Secure Drive
バックアップの内容 PSD 証明書のコピー、設定及び暗号化されたデータ
目的 ハードウェアやストレージ メディアが故障した際の、PSD 暗号化データと設定の復元。
これができないと、ユーザーは PSD データを二度と復号化することができなくなります。

注意:

  • PSD バックアップと異なり、標準的なハードディスク バックアップ ツールは、暗号化されていないバックアップを作成します。
  • もし、PSD 証明書が失われ、証明書のバックアップがない場合でも、PSD イメージ ファイルかバックアップ イメージ ファイルが残っている場合Personal Secure Drive の復元から復元することができます。

アーカイブ
  • PSD の設定は、自動書き込みバックアップ アーカイブ手動書き込みバックアップ アーカイブの両方に含まれます。
  • PSD バックアップ ファイル (例: SpPSDBackup.fsb): PSD イメージ ファイルのバックアップ コピーは、Security Platform ユーザーによる手動バックアップの際に作成することができます。

バックアップのタイプ

タイプ 説明
システム バックアップ ("自動バックアップ") システム バックアップが実行されるまでに初期化されていた、コンピュータとすべてのユーザーのキーと証明書及び設定が含まれています (緊急時復元データを含む)。

システム バックアップを実施する方法の詳細

手動バックアップ コンピュータと現在のユーザーのキーと証明書及び設定が含まれています。
手動バックアップが実行された時に、自動バックアップが既に設定されていれば、現在のユーザーの緊急時復元データが含まれます。
オプションとして、現在のユーザーの設定済みの Personal Secure Drive (PSD) イメージ ファイルもバックアップすることができます。

手動バックアップを行う方法の詳細

復元のケース

緊急な状況によって、さまざまな復元のケースがあります。

復元のケース 影響を受けた復元範囲
ハード ディスクの故障又はデータの消失 Security Platform のキーと証明書及び設定、Personal Secure Drive
新しい Trusted Platform Module 緊急時復元
新しい Security Platform の初期化 緊急時復元、Security Platform のキーと証明書及び設定、Personal Secure Drive

バックアップと復元の方法

自動バックアップを設定する方法 ("システム バックアップ") 使用するソフトウェア コンポーネント
管理タスク: すべてのユーザーに対して自動バックアップを設定します (Security Platform のキーと証明書及び設定、緊急時復元と PSD の設定を含む)。

Security Platform が初期化されていない場合 :

クイック初期化ウィザードを使って設定

システム バックアップは自動的に既定の値で設定されます。

Security Platform 初期化ウィザードを使って設定

以下のステップに従って下さい:

  • Infineon Security Platform 設定ツールを起動します。クイック初期化ウィザードのようこその頁で、詳細設定初期化 を選択してください。
  • Security Platform の初期化 をクリックして 次へ をクリックします。
  • 所有者パスワードを設定して、次へ をクリックします。
  • 初期化ウィザードの途中で、チェックボックス 自動バックアップ (緊急時復元を含む) をチェックして 次へ をクリックします。
  • バックアップ アーカイブを保存するハード ディスクの場所を参照します。XML ファイルからなるバックアップ アーカイブ (例: SPSystemBackup.xml) とフォルダ (例: SPSystemBackup) が既定の設定場所に作成されます: \%ALLUSERSPROFILE%\My Documents\Security Platform
  • 既定のスケジュール バックアップは、毎日午後 12:00 に設定されます。時刻を変更する場合は、スケジュール... をクリックして、スケジュールされたバックアップを作成する開始時刻を選択して下さい。 そして、次へ をクリックします。
  • オプションの 新しい復元用トークンを作成する を選択します。
  • 参照して、緊急時復元トークン ファイル (既定のファイル名: SPEmRecToken.xml) を保存する場所を選択します。
  • 新しいトークン パスワードを設定して 次へ をクリックします。

  • 設定が正しいことを確認して 次へ をクリックします。
  • 自動バックアップを今すぐ実行する チェックボックスをチェックします。そして、終了ページで 完了 をクリックします。
  • これで、Security Platform のキーと証明書及び設定が初めてバックアップされたことになります。バックアップは、スケジュール設定に従い定期的に実行されます。

Security Platform がすでに初期化されている場合: 設定ツール - バックアップ - 設定...

以下のステップに従って下さい:

  • Infineon Security Platform 設定ツールを起動して バックアップ を選択します。
  • 設定... をクリックして、初期化ウィザードを起動します。
  • バックアップ アーカイブを保存するハード ディスクの場所を参照します。XML ファイルからなるバックアップ アーカイブ (例: SPSystemBackup.xml) とフォルダ (例: SPSystemBackup) が既定の場所に作成されます: \%ALLUSERSPROFILE%\My Documents\Security Platform
  • 既定のスケジュール バックアップは、毎日午後 12:00 に設定されます。時刻を変更する場合は、スケジュール... をクリックして、スケジュールされたバックアアップを作成する開始時刻を選択して下さい。そして、次へ をクリックしてください。
  • 設定が正しいことを確認して 次へ をクリックします。
  • 自動バックアップを今すぐ実行する チェックボックスをチェックします。そして、終了ページで 完了 をクリックします。
  • これで、Security Platform のキーと証明書及び設定が始めてバックアップされたことになります。バックアップは、スケジュール設定に従い定期的に実行されます。

サーバー モードでは、自動バックアップが Trusted Computing Management Server によって処理されるため、このボタンは無効になります。つまり、ここではユーザーは特に設定をする必要はありません。

バックアップを取る方法 ("手動バックアップ") 使用するソフトウェア コンポーネント
ユーザータスク: 現在のユーザーに対して手動でバックアップを実行します。

以下のステップに従って下さい:

  • Infineon Security Platform 設定ツールを起動して、バックアップ を選択して下さい。設定ツール - バックアップ - バックアップ...
  • バックアップ... をクリックして、バックアップ ウィザードを起動します。
  • 参照... をクリックして、バックアップ アーカイブを保存するハード ディスクの場所を選択して下さい (既定のファイル名: SPBackupArchive.xml)。
  • Personal Secure Drive バックアップの各設定を設定し (Personal Secure Drive バックアップ設定を変更する)、次へ をクリックします。
  • 設定が正しいことを確認して、次へ をクリックします。
  • そして、終了ページで 完了 をクリックします。

サーバー モードでは、Personal Secure Drive (PSD) しかバックアップできません。サーバー モードでは、ユーザーのキーと証明書及び設定のバックアップが、Trusted Computing Management Server によって処理されます。上記で説明した状況は別にして、Personal Secure Drive (PSD) が設定されていない場合、このボタンは無効になります。

復元する方法 使用するソフトウェア コンポーネント
管理タスク: 特定のユーザーに対して復元を準備します。
ユーザー タスク: 現在のユーザーに対して手動で復元を実行します。 現在のユーザーに対して復元がすでに準備されている場合、復元を完了します。

手動書き込みバックアップ アーカイブが使用可能で、緊急時復元用データを復元する必要がない場合、管理者による準備なしに、ユーザーは復元を実行することができます。

設定ツール - バックアップ - すべて復元 ...
復元する方法 ("手動復元") 使用するソフトウエア コンポーネント
ユーザー タスク: 現在のユーザーに対して手動で復元を実行します。

もし、緊急時復元データが手動バックアップに含まれ、現在のユーザーが管理者の場合、このバックアップは、現在のユーザの緊急時復元に使う事ができます。

以下のステップに従って下さい:

  • Infineon Security Platform 設定ツールを起動して、バックアップ を選択します。設定ツール - バックアップ - 復元...
  • 復元... をクリックして、バックアップ ウィザードを起動します。
  • キーと証明書及び設定を復元したい場合は、キーと証明書及び設定を復元する のチェックボックスをチェックします。参照... をクリックし、バックアップ アーカイブ (既定のファイル名: SPBackupArchive.xml) を選択します。
  • 次へ をクリックしてください。
  • 認証をして、次へ をクリックします。
  • 設定が正しいことを確認して 次へ をクリックします。
  • もし、一つもしくは複数の Personal Secure Drive を復元する場合、 Personal Secure Drive 復元設定を変更してください。(Personal Secure Drive 復元を設定する)を参照してください。
  • 次へ をクリックしてください。
  • 設定を確認し、次へ をクリックしてください。
  • もし、他の Security Platform 機能を設定する場合、Security Platform ユーザー初期化ウィザードを起動する チェックボックスをチェックしてください。
  • そして、終了ページで 完了 をクリックします。
  • 証明書は復元されました。ユーザー設定 - Security Platform 証明書 で証明書を見ることができます。
  • タスク バー通知アイコンを右クリックして、Personal Secure Drive (PSD) をロードします。認証をしてください。

サーバー モードでは、Personal Secure Drive (PSD) しか復元できません。サーバー モードでは、Trusted Computing Management Server が、キーと証明書及び設定の復元を行ないます。

バックアップに関連するポリシー


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