1.2.8 Windows ビルド・コンピュータ
開発モデルにおいて、出荷するオブジェクトを構築するマシンを別途1台設けることは重要です。通常これはビルド・コンピュータと呼ばれます。アプリケーションのパッケージ化を1台のマシンで行うことで、環境がコントールできます。時によって配布は、オペレーティング・システムやC++のコンパイラ、LANSAのバージョンの全てが異なる可能性もあります。ですから、LANSAでは現場のアプリケーションのバージョンごとにビルド・コンピュータを管理することを推奨しています。
Visual LANSAの次の2つの機能では、これが必須となります。1つはLANSAオブジェクト、MSI製品のGUIDの構成、およびアプリケーションのバージョン番号にバージョン番号を割り当てることができる機能です。特にGUIDは、アプリケーションのアップグレードを前回のバージョンにリンクさせる際には必須です。異なるGUIDの場合、全てのオブジェクトとバージョン情報が同一であったとしても、事実上異なるアプリケーションとなります。これはWindowsの制限です。
もう1つのビルド・コンピュータの大変便利な機能は、自動的に夜間にアプリケーションをビルドすることができ、仕上がったアプリケーションのテストも自動的にできるという点です。
1台のビルド・コンピュータで、複数のシステムをビルドすることも可能です。ただし、サポートされている最新の環境(オペレーティング・システム、コンパイラなど)で、アプリケーションの新しいバージョンをビルドできように、また同時に以前に配布されたアプリケーションに影響を与えないようにするためにも、LANSAはこれを推奨していません。よりパワフルなマシンを購入することで、より新しいハードウェアを使用できるようになり、配布アプリケーションの有効期間内に同じマシンを使用し続けることができる可能性も高くなります。
1台のマシンを使いながらも、古くなっていくハードウェアの対策を行うには、仮想ビルド・コンピュータを使用するのが便利です。仮想マシンならハードウェアの取り外し・取り付けも簡単で、1台のハードウェアを使って複数のビルド・コンピュータを実行させることも可能になります。ビルド・コンピュータの使用頻度が少ないことを考えると、アプリケーションをビルドする際のパフォーマンスの差もそれほど出ないことでしょう。
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