デジタルレンズオプティマイザを使用する

Digital Photo Professional

デジタルレンズオプティマイザを使用する

[レンズ収差補正]では補正できない、結像性能に関わる残存収差や物理現象である回折現象による解像劣化を、それぞれのレンズの設計値を用いて除去して、画像の解像感を上げる機能です。対象となる画像は、「対象カメラ」と「対象レンズ」で撮影されたRAW画像で、JPEG画像、TIFF画像、S-RAW画像、M-RAW画像の補正はできません。「対象カメラ」と「対象レンズ」の詳細については、「Digital Photo Professional使用説明書」(PDF形式の電子マニュアル)を参照してください。また、当機能を使用するためには、あらかじめ、画像を撮影したレンズの[レンズデータ]をパソコンにダウンロードしておく必要があります。なお、デジタルレンズオプティマイザを使用する前は、画像の[シャープネス]または[アンシャープマスク]の[強さ]を0に設定することをおすすめします。

  • 対象レンズにエクステンダーを装着して撮影した画像も、デジタルレンズオプティマイザを使用することができます。

  • カメラ本体内で生成した多重露出RAW画像は、デジタルレンズオプティマイザを使用することはできません。

  • EFシネマレンズ(CN-Eレンズ)は対象外となります。


デジタルレンズオプティマイザを使用する

  1. ツールパレットの[Lens]タブを選び、[デジタルレンズオプティマイザ]の[レンズデータ]の状態を確認する

    • [非対応]が表示されている場合は、対象外のカメラやレンズで撮影された画像、またはJPEG画像、TIFF画像、S-RAW画像、M-RAW画像などの非対応画像です。当機能を使用することはできません。

    • [なし]が表示されている場合は、2に進んでください。当機能を使用するためには、画像を撮影したレンズの[レンズデータ]をパソコンにダウンロードする必要があります。あらかじめ、画像の撮影レンズを確認しておくことをおすすめします。撮影レンズは、メイン画面のツールバーの[画像情報]ボタンで確認することができます。また、画像上でマウスの右ボタンをクリックすると表示されるメニューでも確認することができます。

    • [あり]が表示されている場合は、4に進んでください。

  2. [更新]ボタンを押す

    • [レンズデータの追加と削除]画面が表示されます。

  3. 画像を撮影したレンズのチェックボックスにチェックして、[開始]ボタンを押す

    • [レンズデータ]がパソコンにダウンロードされます。

    • [レンズデータ]のダウンロードが完了すると、[レンズデータ]の表示が[あり]に変わります。

    • 最大30本分までの[レンズデータ]を同時にダウンロードすることもできます。

    • ダウンロード済のレンズ名のチェックを外して[開始]ボタンを押すと、[レンズデータ]がパソコンから削除されます。

  4. [調整]ボタンを押す

    • [デジタルレンズオプティマイザ]画面が表示されます。

  5. [適容量]チェックボックスにチェックを入れて調整を行う

    • [デジタルレンズオプティマイザ]画面にエクステンダーを選ぶリストボックスが表示されたときは、リストボックスから撮影時に装着したエクステンダーを選んでください。

    • デジタルレンズオプティマイザの効果は、[適用量]スライダーで調整します。

    • 適用量表示に[MAX]が表示されたときは、スライダーをさらに右側にスライドさせても、効果は変わりません。

    • ナビゲーター画面で拡大表示位置をドラッグすると、確認画面の表示位置を変えることができます。

    • 当画面でレンズの撮影距離を設定しても、[レンズ収差補正]画面の撮影距離表示の値は連動しません。

    • 画像に撮影距離情報がないときは、右端の無限遠位置に自動設定されるとともに、撮影距離スライダーの上部に、[<!>]が表示されます。

    • デジタルレンズオプティマイザを設定した画像は、[レンズ収差補正]で[色収差]の補正を行うことができません。

  6. [保存]ボタンを押す

    • [デジタルレンズオプティマイザ]画面が閉じて、補正結果が編集画面上の画像に反映されます。

    • [デジタルレンズオプティマイザ]画面の適用結果は、ツールパレットにも表示されます。

    • メイン画面では、デジタルレンズオプティマイザが適用されていることを示すマーク ]が画像に表示されます。

    • [保存]ボタンを押してから、設定が完了するまで、時間がかかることがあります。

    • デジタルレンズオプティマイザの適用を行うと、ファイルサイズが大きくなります。


デジタルレンズオプティマイザ調整画面

[撮影距離] 撮影距離スライダー*
[適用量] 適用量
[プレビューにシャープネスを反映しない] [プレビューにシャープネスを反映しない]チェックボックス

*EF-Mレンズで撮影した画像では、表示されません。


手順2で[更新]ボタンを押すまでは、非対応画像も[非対応]と表示されずに、レンズデータ[なし]と表示される場合があります。

  • この機能をお使いいただくためには、インターネットに接続できる環境(プロバイダとの契約やブラウザソフトのインストール、各種回線接続が完了済み)が必要です。

  • この操作には、管理者権限が必要です。

お使いのパソコンで動作しているソフトウェアの種類、動作状況などにより、[レンズデータ]のダウンロードに失敗することがあります。その場合は、しばらく時間をおいてから、ダウンロードを再度行ってください。

  • デジタルレンズオプティマイザが適用されている画像は、はじめからチェックされています。チェックを外して[保存]ボタンを押すと、デジタルレンズオプティマイザが解除されます。

  • [デジタルレンズオプティマイザ]画面に表示される画像は、初期設定では、シャープネスまたはアンシャープマスクが適用された状態です。[プレビューにシャープネスを反映しない]チェックボックスにチェックを入れると、シャープネスまたは、アンシャープマスクが適用されない状態で画像が表示され、デジタルレンズオプティマイザのみの効果を確認することができます。

  • デジタルレンズオプティマイザを適用すると、シャープネス、アンシャープマスクが強くかかり過ぎることがあります。あらかじめ、画像のシャープネス、アンシャープマスクの強さを0にしてから、デジタルレンズオプティマイザを使用することをおすすめします。シャープネス、アンシャープマスクの調整は、画像にデジタルレンズオプティマイザを適用した後にあらためて行ってください。