プロジェクトをブランチする
ブランチのURL
誰かがあなたの作品のコピーを手に入れる前に、転送プロトコルを理解する必要があります。 ブランチのトップレベルのディレクトリを、Windowsユーザーが慣れ親しんだ方法で、ネットワーク上で共有することを決定するとします。 LinuxとOS Xのユーザーは、大抵のSSHサーバーに組み込まれているセキュアなプロトコルである、SFTPを通してアクセスする方が望ましいです。 Bazaarは下記で一部が示されるたくさんのプロトコルのサポートに関して とても 柔軟です。
スキーム 説明 file:// 標準ファイルシステムを利用してアクセスする (デフォルト) sftp:// SFTPを利用してアクセスする (大抵のSSHサーバーはSFTPを提供する) bzr:// Bazaarのスマートサーバーを利用した高速のアクセス ftp:// パッシブFTPを利用してアクセスする http:// ウェブサーバーによってエクスポートされたブランチへの読み込み限定のアクセス
上記で示されるように、ブランチは転送プロトコルを示すスキームを伴うURLを使用して識別されます。 スキームが無ければ、通常のファイルの名前が想定されます。 サポートされるプロトコルの完全なリストに関しては、 urlspec のオンライントピックもしくはBazaarのユーザーリファレンスの URLの識別子 のセクションを参照してください。
ブランチのコマンド
既存のブランチに基づいたブランチを手に入れるためには、 branch コマンドを使用してください。構文は次のとおりです:
bzr branch URL [directory]
ディレクトリの名前が渡されない場合、URLの最後の部分に基づいてディレクトリが作成されます。 ドライブ名 (M:/) とSFTPのURLを示すそれぞれの例は次のとおりです:
bzr branch M:/cool-trunk bzr branch sftp://bill@mary-laptop/cool-repo/cool-trunk
新しいブランチを使うために明示的にディレクトリの名前を渡す例は次のとおりです:
bzr branch /home/mary/cool-repo/cool-trunk cool
時間とスペースへの考慮
転送されるブランチのサイズと コンピュータとソースのブランチの間のネットワーク帯域と レイテンシによっては、この初期の転送は少し時間がかかります。 その後の更新は変更のみが転送されるので遙かに速くなります。
Bazaarは最新のスナップショットではなくブランチの完全な履歴を転送することを覚えておいてください。 結果として、 branch を完了させた後でネットワークから離脱しても、 ブランチの履歴に対して log と diff を好きなだけ行うことができます。 さらに、履歴がローカルで保存されているのでこれらのオペレーションは速いです。
Bazaarはバージョンの履歴を保存するために求められるディスクスペースの総量を最小限にするスマートな圧縮技術を使うことに注意してください。 多くの場合、プロジェクトの完全な履歴は最新バージョンの作業コピーよりも少ないディスクスペースを占めます。
後の章で説明するように、Bazaarはブランチの軽量チェックアウト、 すなわち履歴のローカルなストレージなしの作業ツリーもサポートします。 もちろん、接続しない使い方は利用できませんが、ローカルディスクスペースが本当に厳しいのであればそれはあなたが決めることができるトレードオフです。 現在、制限された履歴の振り返りのためのサポート - 履歴の水平線(history horizon) - は開発段階にあります。
ブランチの情報を閲覧する
配布元も含むブランチの情報を見たいのであれば、 info コマンドを使います:
bzr info cool
ブランチが引数として渡されなければ、現在のブランチの情報が表示されます。